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すべて見るメコン川中流域にかつて存在したラーンサーン王国の古都ルアンパバーンは仏教文化で彩られた歴史の町。1995年には市街地全域が国連ユネスコの世界遺産として登録されている。現在は人口で10万人にも満たない北部ラオスの小さな一都市に過ぎないが、それでも「百万頭の象の王国」を意味するラーンサーンの言葉はラオスの人々のアイデンティティーとして深く心に刻まれている。その街に近代的な鉄道が初めて敷設されたのは今からわずか3年半前の2021年12月のこと。「街が変わる」「歴史が傷つけられる」とする論評も一部にあったが、威風堂々、今もなお歴史の街は静かに悠然と時を刻み続けている。
将来のタイ中高速鉄道との接続が有力視されているラオスの中老鉄路は昨年末で開業から4年目を迎えた。ラオスの首都ビエンチャンと中国国境ボーテンを結ぶ全長約420キロ。国内初の高速鉄道は、ボーテンから中国昆明に乗り入れるなど旅客貨物ともども好調に推移している。加えてもう一つ、ビエンチャンから中国国境に向けた輸送路として注目を集めるようになったのが、開業から5年目を迎えたビエンチャン-ボーテン高速道路だ。未だバンビエンまでの開通にすぎないが、この区間は利用客も増え並行して走る中老鉄路と競争を展開して需要の掘り起こしにもつながっている。連載の今回は観光地としても名高く、中老鉄路の主要停車駅でもあって高速道路も通じることになったバンビエンの今をお伝えする。
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移送ブロワ削減で省エネ・省コスト
排水処理や空気輸送の空気源に使用されるルーツブロワのリーディングカンパニーであるアンレットが開発した新型ドライルーツ式真空ポンプは運転動力を抑え、CO2削減が可能となる。
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すべて見る米トランプ政権による電撃的な「相互関税」の導入発表から2カ月。その影響は税率36%とされたタイでも深刻に受け止められている。輸出関連事業者を中心に企業各社は相次ぎ対策を講じ始めたほか、金融機関や業界団体も自国企業の支援に乗り出した。政府も新たな市場を求めて貿易外交を展開。5月26日からマレーシアで始まった東南アジア諸国連合(ASEAN)の首脳会議でペートンタン首相は各国トップと直接交渉。米国と決定的な対立は避けながらも、新たな秩序ある貿易の発展に意欲を示した。高関税の影響を可能な限り抑制するため、新たな貿易に関するルール作りやデジタル市場の整備を訴え、この分野での相互協力を呼びかけた。
ラオスのソンサイ首相が2月20日、タイの首都バンコクを訪れ、ペートンタン首相と会談。2025年が両国の国交樹立75周年であることを踏まえ、関係の強化と貿易拡大などで合意した。この中で真っ先に話題となったのが開通から丸3年が経過し、累積輸送量5000万トンを超えるまでとなった中老鉄路を活用した国際貿易だ。中国からはラオスを経てタイやベトナム、シンガポールへ、ラオスからは中国を経て欧州などに向けた新たな交易路がそれぞれ開設されるまでとなっている。また、両国政府は中老鉄路とタイ中高速鉄道を結ぶ東北部ノーンカーイ県でのメコン川鉄道橋の新設でも合意を改めて確認。貿易の活性化とともに相互の観光客誘致も拡大させたい考えだ。