第88回 PM2.5の悪夢再び。深刻化する大気汚染 ビジネスニュース - 4ヶ月前

今年1月22日のことだ。タイの首都バンコクで、首都庁が管轄する公立学校100校以上が一斉に休校となるという出来事があった。微小粒子状物質「PM2.5」の濃度が高くなり、健康に影響が出ると判断されたためだ。乾期に入ったタイでは雨が極端に少なくなり、上空には汚れた空気が滞留するようになっている。汚染の原因はさまざまで、首都圏などの都市部では自動車の排気ガスや工場などからの煤煙が、東北部などの農村部ではピークを迎えたサトウキビ収穫後の野焼きの煙が挙げられている。汚染は近隣国でも確認され、ベトナムでは増えすぎた二輪車からの排気ガスが世界最悪を記録するまでとなった。似たような現象は他国にも広がる。PM2.5の悪夢再び。各国の取り組みを追う。