【第110回(第4部26回)】インドシナ・マレー半島縦断鉄道構想/中老鉄路1 ビエンチャン駅 製造業ニュース - 3ヶ月前

2021年12月に全線開業した「中老鉄路」は、ラオスの首都ビエンチャンと中国国境ボーテンを結ぶ全長約420キロの同国初の高速鉄道。最高時速は旅客でも160キロだから「高速」ではないという意見もあるが、19世紀末にフランスが南部チャンパーサック県で木材輸送のために開設したデット・コーン鉄道や、2009年にタイ国鉄が東北部本線を延伸して建設したタイ・ラオス架橋線では時速数十キロ運行であったことを考えれば、「高速」の呼び名に違和感はない。山岳地帯に住むラオス国民にとっても待ちに待った公共交通網として迎えられている。計画ではタイ側のタイ中高速鉄道との接続が確実視され、中国方面はすでに雲南省昆明南駅まで直通運転が始まっている。インドシナ・マレー半島縦断鉄道構想をめぐる連載は、今回から「中老鉄路」を一つずつ紐解いていく。