製造業ニュース 2023年12月26日09:45

Auto Topic Vol225

輸入車販売などのタイ・テクノロジー・アンド・ディベロップメント(TTD)は、中国「ハイラー」ブランドの電動ピックアップトラックの輸入販売を開始すると発表した。

Auto Topic Vol225

輸入車のTTD
中国「ハイラー」販売へ

タイラット(電子版)などによると、中国から完成車を輸入し、販売する。まずは「EV5」を扱う。タイでの販売価格は149万バーツに設定した。同モデルは中国の車載電池世界最大手、寧徳時代新能源科技(CATL)製のLFP電池(リン酸鉄リチウムイオン電池)を搭載している。
 バッテリー容量は65キロワット時(kWh)で、欧州で普及する「CCS2」規格に対応している。充電時間は1時間半。充電1回の航続距離は330キロメートル。車体は走行距離にかかわらず2年間、バッテリーは5年間または走行距離15万キロメートルまでの保証を付ける。23年11月9~12日にバンコク都内のクイーン・シリキット国際会議場で開催された展示会「ヘルス・アンド・ウェルス・エキスポ2023」で披露した。
 
 
いすゞ自動車、タイでの
車両生産台数600万台達成
 
 いすゞ自動車は11月21日、タイにおける車両生産台数が累計600万台に達したと発表した。1963年の生産開始から60年で達成した。
 タイでは1963年に生産委託によるトラックの生産を開始。66年に泰国いすゞ自動車(IMCT)を設立し、1トンピックアップトラック「D-MAX」、乗用ピックアップトラック(PPV)「MUーX」などを生産してきた。74年には国内向けピックアップトラックの生産に着手し、99年にはオーストラリア向けの輸出スタートを契機に海外への輸出も拡大。2002年には日本で生産していた輸出向けピックアップトラックの生産もタイに完全移管した。
 現在、タイはいすゞグループにおけるピックアップトラックのマザー工場として、世界100カ国・地域超に年間30万~40万台を出荷している。今後は、カーボンニュートラル戦略の一環で、ピックアップトラック領域でも電動化を進める計画。まずは25年に欧州でバッテリー式電気自動車(BEV)のD-MAXを発売する。
 IMCTは1966年4月の設立。本社は中部サムットプラカーン県に設置し、工場はサムロン、ゲートウェイの2カ所。年産能力は38万5,000台。直近2年の年産量は、2022年が36万台、21年が30万1,000台だった。
 
 
電動バイクのメーク
EV電池子会社設立へ
 
 電動バイク・衣料製造のメーク・トゥー・ウィン・ホールディング(MTW)のキタメート最高経営責任者(CEO)は、電気自動車(EV)向け電池の生産子会社を設立すると明らかにした。トゥンフン(電子版)などによると、5,100万バーツを投じて工場を設置し、電池を電動バイクメーカーの子会社デコ・グリーン・エナジーに供給する予定。
 MTWの23年第3四半期の売上高は前年同期比129%増の1億3,683万バーツ、純利益は同413.5%増の1,561万バーツだった。電動バイク3,000台を受注しており、通年の売り上げをさらに押し上げると期待を示した。デコ・グリーン・エナジーは2018年設立。「デコ」ブランドの電動バイクを手掛けている。
 
 
電動バイクのスリークEV
2年内に首位へ
 
シンガポールの電動バイクメーカー、スリークEVのカンティナン社長は、2年内にタイの電動バイク市場でシェア1位を目指すと明らかにした。
 経済紙プラチャーチャート・トゥラキットなどによると、中部ナコンパトム県の工場で、生産ラインを現在の1本から3本に増設する計画。需要増に備え、生産を増強する。24年に1,000万ドルの資金を調達し、増産体制を整える。
 同社は「スリーク」ブランドの4車種を販売し、価格は5万~9万バーツ。バンコク都内スクンビット通りで展開する旗艦店「エクスペリエンス・センター」など、計25店のショールーム兼販売店を設置している。24年に100店体制とし、さらに200~300店まで増やすことも計画している。22年の9月にタイ国内での販売を開始し、これまでの累計販売台数は約1,000台となった。24年は月間2,000~3,000台の販売を目指す。
 
 
トヨタ、IMVの
ハイラックス・チャンプ発表
 
  タイ国トヨタ自動車(TMT)は11月27日、1トンピックアップトラック「ハイラックス・チャンプ」を発表した。月間1,500台の販売を目指す。新興国向けの世界戦略車(IMV)で、同日に販売を開始した。納車は24年1月から。
 排気量2,000ccと2,700のガソリンエンジン車、2,400ccのディーゼルエンジン車の3モデルを用意した。販売価格はガソリン車が45万9,000~49万9,000バーツ、ディーゼルエンジン車が49万9,000~57万7,000バーツ。中部サムットプラカーン県のサムロン工場で生産し、出荷する。ハイラックス・チャンプの年産能力は約3万8,000台。需要に応じて増産することも視野に入れている。
 
 
長安汽車、EV2モデルの
予約販売を開始
 
 中国自動車大手の長安汽車は11月27日、電気自動車(EV)2モデルの特別予約販売を開始したと発表した。「深藍(Deepal)」ブランドの、高級多目的スポーツ車(SUV)の「S07」とセダンの「L07」の2モデル。
 「S07」と「L07」は、中国ではレンジエクステンダーEV(REEV)、バッテリー式電気自動車(BEV)の2タイプを販売している。タイでは、BEVのみの扱いとなる。長安汽車は、現地法人のチャンアン・オート・サウスイーストアジアが、東部ラヨン県のWHAイースタン・シーボード4工業団地にEV生産工場を建設中。2025年の生産開始を予定している。
 
 
 
中国・合衆汽車
都内の工場から初出荷
 
 合衆新能源汽車は11月30日、「ナタ汽車(NETA)」ブランドの電気自動車(EV)をバンコク都内の工場から初出荷した。同ブランドのEV生産を受託したバンチャン・ゼネラル・アセンブリーが、バンチャン工業団地内に建設した工場から出荷を開始した。合衆新能源汽車の初の海外工場として、右ハンドル車の生産・輸出拠点(ハブ)として、東南アジア諸国連合(ASEAN)地域に供給する。年産能力は2万台。
 合衆新能源汽車の張勇社長は出荷式典で、「ナタ汽車は、EVを全ての人に届けられるようにという理念で設立した。タイでは発売から10カ月で1万台超を販売した。ブランド認知度が高まっており、タイ工場から出荷できるようになり、ASEAN市場での販売がさらに加速するだろう」と述べた。工場は23年3月に着工していた。溶接、塗装、組み立てのラインを設けた。
 
 
電動バイクのスマーテック
2ブランド9モデルを発売
 
 電動バイクメーカーのスマーテック・モーターはこのほど、2ブランド9モデルを発売すると発表した。バンコクポスト(電子版)などによると、「FELO」ブランドが「M1」「F5」「F03」「F07」の4モデルで、販売価格は5万9,000~17万9,000バーツ。「RAPID」ブランドは、「SR208」「SR108」「SR10T」「SR09」「SR02」の5モデルを投入し、7万9,500~8万6,000バーツで販売する。
 
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