製造業ニュース 2024年02月21日15:19

Auto topic vol226

三菱自動車の現地法人ミツビシ・モーターズ・タイランド(MMTh)は1月18日、東部チョンブリ県のレムチャバン工場の生産台数が累計700万台を突破したと発表した。同社の年産能力は約40万台。このうち80%を120カ国・地域に輸出している。累計輸出台数は550万台を超えた。

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三菱自が国内生産700万台
輸出が8割

MMThの稲葉亮一社長兼最高経営責任者(CEO)は、「投資、輸出、環境、技術移転、社会的責任、人材開発、雇用の7つの柱に注力した結果、達成できた」とコメントした。レムチャバン工場は昨年、フルモデルチェンジした世界戦略車「トライトン」の生産ラインを新設、稼働させた。約250台のロボットを導入し、自動化率は95%を実現した。同生産ラインの年産能力は20万台。
 MMThは1961年の設立。2003年に累計生産台数100万台を突破し、10年に200万台、13年に300万台、15年に400万台、18年に500万台を超えた。進出から60年となった21年には600万台を記録していた。
 
 
ホンダ、昨年の
電動車市場でシェアトップ
 
  
 ホンダの現地法人ホンダ・オートモービル・タイランド(HATC)は1月19日、ハイブリッド車(HV)の販売台数が4万8,208台となり、電動車(xEV)市場で27%のトップシェアだったと発表した。シェア1位は前年に続いて2年連続。小型車「シティ」のセダンとハッチバック、小型セダン「シビック」、中型セダン「アコード」、スポーツ用多目的車(SUV)「CR-V」「HR-V」の計6種類のHVモデル「e:HEV」を販売している。
 セグメント別の販売台数は、中型SUVが2万3,631台と好調で、全体の販売台数を押し上げた。小型車は9,121台、大型SUVは8,921台だった。HATCは、「(圧倒的な燃費と走りの楽しさを実現させた)ハイブリッド・システムのe:HEV技術が、顧客満足度と信頼感につながっている」と分析した。また、運転支援システムの「ホンダセンシング」も搭載されており、多様化する顧客ニーズに対応できているとコメントした。
 このほか、走行距離の制限なく、ハイブリッド・バッテリーに対する10年保障、ハイブリッド・システムに対する5年保障を付与していることも、顧客の信頼感の向上を後押ししているとの見方を示した。
 
 
 
長城汽車、EV支援策
「EV3.5」参加で政府と覚書
 
 
  中国の大手自動車メーカー、長城汽車は1月19日、政府による第2期電気自動車(EV)支援策「EV3.5」に参加することで財務省物品税局と覚書を結んだと発表した。スポーツ用多目的車(SUV)クーペ「ORA7」に対して振興策の補助金を申請する。販売価格は「ロングレンジ」が129万9,000バーツ、「パフォーマンス」が149万9,000バーツ。すでに補助が適用される前提で価格設定されており、販売価格の変更はないという。
 長城汽車は1月12日、東部ラヨン県で小型EV「ORAグッドキャット」3モデルの生産を開始した。国内生産モデルの販売価格は79万9,000バーツからとなる。
 
 
 
BYDのディーラー3倍増へ
販売店レバー
  
 電気自動車(EV)中国最大手、比亜迪汽車(BYD)の販売代理店、レバー・オートモーティブのプラターウォン最高経営責任者(CEO)はこのほど、2025年までにディーラー数を3倍に引き上げる計画を明らかにした。
 バンコクポスト(電子版)などによると、レバーは2022年にBYDの販売代理店となった。現在のディーラー数は約100。同CEOは、「300が適正な数」として、年内に200、来年末までに300までディーラー数を増やすと述べた。BYDの昨年の世界での販売台数は約300万台だった。うち9割が中国国内での販売。中国国外での販売台数は約24万2,000台で、タイはこのうち20%を占めたという。
 BYDは現地法人のBYD(タイランド)が、東部ラヨン県のWHAラヨン36工業団地に、173億バーツを投じてEV生産工場を建設中。今年の6月にも稼働を開始できる見通しで、生産が開始されれば、国内販売台数がさらに増えると期待している。
 
 
 
ヤマハ、今年のバイク販売台数
3.8%増の28万台目標
 
  ヤマハ発動機の現地法人タイヤマハモーターは1月23日、今年のバイク販売台数を昨年比3.8%増の28万台に引き上げる目標を発表した。昨年は小型バイク「フィン」など一部のモデルで部品の供給不足による納車の遅れがみられたが、今年は問題が解消される見通し。通常の生産に戻り、顧客ニーズに迅速に対応できるとアピール。好調な販売を見込む。今年のバイク市場を昨年比9%減の171万台と予想した。
 同社は市場全体を上回るペースで販売し、シェアを昨年の14.4%から16.4%に引き上げることを目指す。シェア拡大に向けて新モデル5機種を投入するほか、新デザインの販売店80店のオープンも計画している。新デザインの販売店は、年末までに77都県で計259店となる見通し。
 一方、電動バイクの投入については、特に地方部での充電所の不足などを挙げて慎重な姿勢を示した。同社の昨年の販売台数は26万9,682台だった。
 
 
 
中古車・リース市場
今年は伸び悩み予測
 
 自動車リース・レンタカー事業のクルンタイ・カー・レント&リースのピチット社長は、今年の中古車、自動車リース市場が伸び悩むとの見通しを示した。
 1月26日付バンコクポストなどによると、家計債務の増大を背景に金融機関による中古車ローンの厳格化、消費者の購買意欲の減退などを要因に挙げた。特に自動車セクターでの不良債権が増大していることにも懸念を示した。中古車市場については、新車市場で需要が拡大している電気自動車(EV)よりも、内燃機関車の購入希望者が多いとも指摘した。車種別では乗用車人気が高いという。
 同社の保有車両台数は約9,000台。顧客の85%が大企業で、残りの15%が政府機関。今年の売上高は昨年比5%増を見込む。
 
 
三菱自、タイで世界初披露
エクスパンダークロスHVモデル
 
 三菱自動車工業は2月1日、クロスオーバー多目的車(MPV)「エクスパンダークロス」のハイブリッド車(HV)モデルを、タイで世界初披露した。同時にタイでの販売も開始した。三菱自動車の現地法人ミツビシ・モーターズ・タイランド(MMTh)が、東部チョンブリ県のレムチャバン工場で生産する。
 タイでの販売価格は、4月7日までの特別価格が「エクスパンダー」が91万2,000バーツから、「エクスパンダークロス」が94万6,000バーツからに設定した。特別価格の適用が終了した後は、それぞれ93万3,000バーツから、96万1,000バーツからとなる。
 HVモデルは、プラグインハイブリッド車(PHV)から派生した新開発のHEVシステムによって、環境にやさしく気持ちのよい走りを実現すると共に、独自の四輪制御技術による安全・安心な走り、天候や路面状況に応じた最適な走りを提供できるという。任意でEV走行を選択できるため、シチュエーションに応じた走りも可能。
 「エクスパンダー」はMPVならではの居住性と多様性、SUVらしい力強いスタイリングと走りが特徴。2017年にインドネシアで発売した後、東南アジア諸国連合(ASEAN)、中南米、中東などに展開を拡大し、19年に最上位モデル「クスパンダークロス」を追加した。「エクスパンダー」シリーズの2022年度のグローバル販売台数は約13万台超となり、「トライトン1」「アウトランダー」に次ぐ3番目だった。
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